オリエンテーリング雑記

オリエンテーリングについて何か書きます。

#00_巨人の肩に乗りたい -過去のパンチ台調査-

 突然「アングルじゃないスプリント用パンチ台……作りたくね?」となってしまったので、どうせならとブログに過程を連載していくことにしました。今回は第0回として、過去の大会を見てパンチ台にどのような特徴があるかを検証し、開発の要件定義をしていきたいなと思います。

目次

調査その1 国際大会

 やっぱりあのかっこいい感じのパンチ台といえば国際大会っしょ!
 ということでYouTubeで動画を漁って色々調べました。(動画は権利OKか諸説ありそうなので画像無しです。ごめんなさい。)

WOC

2018 Sprint

 ダークブラウンの木製パンチ台。よく見るSiステーション(BSF8)とピンパンチが置いてある上面パーツはT字になっており、そこに足が付いていて畳めそうな雰囲気。開閉防止用と思われる金具もついてる。2cm幅くらいの紐が2本下に付いていて、これも開閉を防止するものか。足の角度は30°~40°くらいに見える。高さは女子選手の腰ちょい下くらい。

2017 Sprint

 ナチュラルカラーの木製パンチ台。日本では馴染みのないEMIT社のTouch Free Pro(以下TFP)が上面に乗っている。構造はほぼWOC2018と同様。若干柱が太くなっているようにも見える。高さもほぼ同じっぽい。

2016 Sprint

 ブルーの金属製パンチ台。上面は細い四角柱で、カバーらしきものがついてるので多分中空。EMIT TFPが結束バンドで止まってるように見える。角度は30°くらい。かなりしっかりした六角ボルトで止まってるので頑丈そうだが、畳めるようには見えず、ちょっと組み立て分解が大変そう。

2015 Sprint

 ブラックの金属製パンチ台。構造はWOC2016 Sprintと同様。ただちょっと長い。これも日本で馴染みのないSportident社のBS11-BSが2つ乗っている。

JWOC

2019 Sprint

 アングルだった。

2018 Sprint

 ナチュラルカラーの木製パンチ台。上面は平らな板で、BS11-BSとピンパンチがある。角度がやや広く50°~55°くらい。蝶番のような機構は見当たらず、畳めそうに無い。

2017 Sprint Final

 いろんなカラーの木製パンチ台。高さは男子選手の膝下くらいとめちゃくちゃ低い。絶対パンチするとき腰痛めるだろこれ。あと謎に足が八の字に開いている。畳める雰囲気ではない。

2016 Sprint

 ナチュラルカラーの木製パンチ台。これも2017ほどでは無いが足が八の字に開いている。ただ高さは太ももくらいになっている。足に固定ボルトが刺さっているのが見えたので、畳める感じではなさそう。

2015 Sprint

 アングルだった。

World Cup

2019R1 Finland Sprint Relay

 ナチュラルカラーの木製パンチ台。上面に板はなく、フレームの上にEMIT TFPを乗せてる感じ。めちゃ畳めそう。ただやたら低く、Tove選手の膝下くらいっぽい。開閉防止の金具も見当たらない。角度は30°かそれ未満とかなり鋭角。

2019R3 Switzerland Sprint

 アングルとナチュラルカラーの木製パンチ台併用。
 木製パンチ台を近くで見れる場所ないと思ってたら、フィニッシュステージ横に使ってないやつが立て掛けてあった。やったぜ。構造はR1とほぼ同じだが、高さがかなり上がって女子選手の太ももから腰くらいになった。BSF8とピンパンチが上面に乗っている。ステージ横のを見る限り畳めるようだ。開閉防止の金具も上の方に発見できた。角度は35°から40°くらい。

2019Final China Sprint

 ナチュラルカラーの木製パンチ台。上面は平らで、足がくっつくようにその底面に付いている。畳めない風に見えるが、開閉防止用と思われる金具がWOC2018のものより下の方に、更に両側に付いている。角度は30°くらい。BSF8とピンパンチが上面に付いている。

調査その2 インカレスプリント

 やはり国内の動向も調べておきたいということで、映像がアップロードされているインカレスプリントを調査。(Zakioさんいつも動画ありがとうございます)

ICS2020

 木製パンチ台とアングル併用。木製パンチ台は上部に蝶番が付いており畳める。国際大会のものと比べると若干木が細い気がする。高さは男子選手膝上くらいで、開閉防止の金具が付いている。2Lペットボトルの重しが下についているのも特徴的。

ICS2019

 アングルでした。刺さらないところは上部に穴を開けたカラーコーンが使われていそう。

ICS2018

 アングルでした。おそらくサン・スーシさん所有の自立台と思われる。

上記を踏まえた要件定義

 さて、調査はこれくらいにして、実際どんなものを作りたいかを考えていきます。  とりあえずいくつか挙げてみると

  • 容易に運搬可能  よくある木製パンチ台はかさばるため運搬が大変そうです。
  • 材料コスト、制作コストが低い  安さは正義。誰でも作れる状態なら壊れても安心。
  • 倒れにくい  ちょくちょく吹き飛ばされてるのも見かけます。コントロールガードを集めるのも一苦労な日本では、倒れないことはかなり重要そう。
  • 重り不要  重りも無いほうが設営も楽。
  • かっこいい(重要)

 くらいでしょうか。これに合う材料として塩ビ管を思いついたので、次回は塩ビ管を使った試作品をお見せできればと思います。